手技のかみだいら

施術日誌

坐骨神経痛を注射で誤魔化し続けた結果

お悩み 左坐骨神経痛

坐骨神経痛を誤魔化し続けた結果

50代の男性でお仕事は肉体労働をされているそうです。3か月ほど前から坐骨神経痛が左側に出て、左のオシリから左足の後ろ側全体に広がり、整形外科で痛み止めの注射を打ち続けているそうです。
医師の話では注射は2週間に1度で5回が上限。それ以上はお勧めしないと言われているのを無理を言って限度を超えて打ち続けていると言います。
初めのうちは注射が良く効いて10日ほど楽に過ごせていたようですが、4回、5回と回を重ねるほどに効果が弱くなり、今では3日と持たなくなってしまったという事でこちらに来院されました。

地獄の2週間

一通りお話を伺ってから、まず先にお伝えしたのは「注射をやめて下さい。」という事でした。
この方は注射と整体を並行して受けるつもりだったようですが、それは失敗に終わると僕は考えました。

その理由は注射が効いている状態では正しい庇い方が出来なくなるからなのです。
詳しく言うと、痛い姿勢というのはその周辺に「この姿勢は負担がかかるからやめて下さい!」という体からのメッセージなのです。注射で無理やりメッセージを遮断してしまえば負担をかけ続ける事になり改善しにくい身体になってしまうのです。足の骨が折れているのを感じなくして歩いたら後で酷い目に合うのと同じですね。

しかし、これはとても過酷な期間になります。「僕のカンだと2週間はキツイと思いますが乗り切れば楽になってきますからね。」とお伝えして覚悟を決めてもらいます。
2週間というのは中の組織が腫れている状態から回復するまでの目安の期間なのですが、お仕事も身体を使う仕事とあって厳しい日々が続くと想像できます。

方針と施術

この場合の施術方針は上手に庇う体を最優先に作ります。痛くない右足に体重が乗りやすくしてあげる事で回復しやすくするのです。
傷ついた組織の修復が完了すると痛みの種類が変わり楽になって来るので、そうなってから痛みの原因を施術する2段構成です。
3日に1度でおよそ2週間通って頂いた所で、ようやくいい流れが来ました。

「先生、丁度2週間でやっと楽になってきました。いやぁ地獄でしたよ。」
「よく頑張りましたね。もうそんなに時間かからないと思いますよ。」と話し、原因にアプローチ。そこからは週に1度で3回施術して完全回復して無事卒業です。

痛み止めの弊害

痛み止めは辛い時には本当にありがたい薬ですが、間違った使い方をすると身体を蝕んで行く事になります。
痛み止めが良く効いたと感じたら安静にして自然回復を待つのが正しい使い方だと思います。

お薬とは上手に付き合っていきたいものですね。

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