施術日誌
お悩み | 片頭痛 |
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頭痛で学校に行けない小学生
頭痛で学校を休みがちになったとお母さんに連れられて来院したのは、小学5年生の男の子でした。
毎日痛むほどではないようですが、一旦頭痛が始まると2日間は何もできないほど痛くなり、学校を休んで家で寝ていると言います。
お母さんは「学校に行きたくなくて仮病を使ってるのかもしれないけど…」と仰っていますが、本人は学校は嫌いじゃないと言っています。
僕も昔、仮病を使って学校をずる休みした事があるのでお母さんの仰る事はよく分かりますが、一旦痛み出すと2日間何も出来なくなるというのは、片頭痛の典型的な痛み方なので仮病ではないでしょうね。
初回のこの日は「少し痛い」との事で早速見て行きます。
初回の観察から施術まで
立ち姿勢も猫背が強く、座ってもらうと更に姿勢が悪い。この姿勢で四六時中ゲームをしているというのだから頭痛が起こっても何の不思議もありません。
神経系や内臓など、他に潜んでいる問題が無ければこういった姿勢からくる頭痛は最も改善しやすいので「大丈夫、すぐ良くなりますよ」とお二人に告げ施術に入ります。
背筋を伸ばして座っていられるように骨盤周りを少しだけ修正して、首周りの疲れを取ったら終了です。
お子さんの場合は特にシンプルな施術の方がうまくいくので、手数は必要ありません。
施術後に「今、頭は痛いかな?」と聞くと「痛くない!」と元気に答えてくれたので一旦これで大丈夫でしょう。
しかしこの後が重要です。食事中と勉強やゲームをしている時の姿勢をお二人に徹底的に理解してもらい「また痛くなってきたらすぐに来てくださいね」とお伝えしてお帰り頂きました。
40年前は子供の頭痛は無かった
あるベテランの脳神経外科の医師が「40年前の子供には1次性頭痛は無かった」と話しているコラムを読んだことがあります。
1次性頭痛とは他に疾患が無い状態での頭痛で片頭痛、緊張型頭痛、群発性頭痛の事を指します。
40年前の日本と比較して違う所は食生活や情報社会による脳の負荷など可能性としては色々あるでしょうが、個人の意見としてはスマホ、ゲーム機の普及による眼精疲労、夜更かし、姿勢の悪化、この辺りが真っ先に考え付く所であります。
昨今、ファミレスなどでご飯を食べていても食事中にお子さんの姿勢を躾ける親御さんをあまり見なくなりました。それもそのはず、ご両親が率先して肘を付いてスマホを見ながら片手間で食事をしているのですから。
食材の命に感謝して「いただきます」と手を合わせる文化が子供たちを頭痛から守るのかも知れませんね。