手技のかみだいら

施術日誌

記憶が…無い!

お悩み 物忘れと背中の苦しさ

物忘れと背中の苦しさ

Yさん(80代女性)とは、もう30年来のお付き合いになります。
疲れがたまってくると来院していたのですが、今日はなんだか電話の声に力がありませんでした。

Yさん「あのぉ今日やってますぅ?」
「はい、やってますよ」
Yさん「何時ごろなら良いですかぁ。」
「今日は午後の2時なら出来ますよ。」
Yさん「はい、じゃ2時ね。お願いしまぁす。」

予約の電話を頂いたのは午前10時でした。なんだかゆらゆらしたような心細い声が妙に気になりましたが「どこか酷く痛めたのかなぁ」くらいにその時は思っていました…が…

別のお客さんを施術しているとガラガラ…と入口が開きました。
「はーい」と返事をして見に行くと電話のYさんが来ていました。
時刻は午前11時。
「アレ?Yさん2時ってさっき…」と言いかけるとオドオドした雰囲気で「電話切ったら分かんなくなっちゃった…」と悲しそうな顔でこちらを見ています。
「なんかぁ、最近、アレ?って分かんなくなっちゃう…パッと忘れて分かんなくなっちゃう…」といいます。

「あーダイジョブ ダイジョブ ちょっと待っててね」と、Yさんを椅子に座らせて先客の施術を終えます。

「はい~お待たせしましたぁ」とYさんを案内すると、オドオドとして少し震えているようにも見え、呼吸も浅いようです。

(アレだな)とすぐにピンと来ました。

一過性の健忘症です。こんな時は第4胸椎の右側が固まってくるのを昔の名人が残した本で知っていました。

このおばあちゃんは治しようのない極度の側弯があって背中がうねるように横に曲がり、凄い事になっています。その影響もあったのかもしれません。
でも、もしそこの施術点である第4胸椎に表現が無かったら…?
脳自体の問題だったとしたら僕にできる事は何も無いでしょう。
でも脊髄神経の乱れが原因なら必ず克服できます。

ベッドにうつ伏せになってもらい、いよいよ触診です。
(頼む…あってくれ…)祈りながら背骨を確認していきます。

「4番右…4番右…よし!あった!」これでイケる!

いつものように肋骨の動きを付けて手足の可動を取り、メインの第4胸椎をしっかり取る。

「はぁい。お疲れさまでした。」隙間時間で施術したので15分で済ませましたが、終わるとYさんは…
「はぁーーーー。せいせいした!息が吸えるようになった。」と目がしっかり開き、呼吸も深くなりました。
背中の苦しさや呼吸の浅さもこの場所がきっかけになっていたのでしょう。

一か月後、別の不調で来院しましたが物忘れは、それっきり無くなったといいます。

良かったね!Yさん!

本を残してくれた名人、亀井進先生には感謝しかありません。

ありがとうございます!

SHARE

ご予約・お問い合わせ