手技のかみだいら

施術日誌

謎のシコリ

お悩み 腰痛、膝痛、手指痛

謎のシコリ

70代の女性が膝と腰のメンテナンスに来院されました。
この方は以前に過酷な肉体労働をされていた事で右膝は変形してしまい、それを庇う事で腰痛も慢性化してしまっている方です。

この日は足腰の事よりも数日前から手の指が急に痛み出したといいます。見ると直径1.5cm程のシコリが出来てしまっています。
「ぶつけたり捻ったりしました?」と聞くと「何にもしてないんだよねぇ」といいます。
しかも関節が腫れているならともかく関節と関節の間にシコリがあり、上下の関節をみてみましたが異常を感じません。

「コレなんでしょうかね…」と僕はあっさり諦めてしまいました。手掛かりの無いものは放って置くしかないので後日病院で診てもらうのが良いと判断したのです。
自分の出来る事、分かる事だけに集中します。

長く患っていた膝は今はとても調子が良くなっていて腫れもなく、正座も出来るようになっています。でも膝への恐怖心が心に染みついてしまって、いつまでも膝を庇う格好を続けてしまう事で腰のバランスが崩れてきてしまいます。
もう少しの間はメンテナンスで軌道を修正する必要がありそうです。

分かるものだけやった結果

さて、そんなこんなで施術開始です。うつ伏せになって頂いて背骨をチェックしていきます。すると見慣れない背骨の曲がりを発見(赤)曲がっている骨には筋肉的な異常が無いので他に黒幕がいると直感します。すると胸椎の5番目付近(青)に原因らしきものがありました。

…何だか分からないけどこれは施術しておいた方がいいな…と思えたので、青のポイントを施術していきます。
次に股関節周辺の膝を庇う癖を取っていた時の事です。「あ…」とこの女性が手の指を動かし始めました。「あれ?引っ込んだ!」と続けます。
僕も何が何だか分からずに「どうしました?」と聞くと「さっきの膨れてたとこ、引っ込んできたよ?」というのです。
「ぇーさっきの曲がってた所かなぁ」どんな関係があったのか全く分からないままシコリは半分以下になって行きました。

僕も長い経験があるとはいえ身体の事をすべて分かっている訳ではなく「よく分からないけど良くなっちゃった」という事は時々あります。

過去にも「手の親指が痛くなったので見て欲しい」といわれて全体を見て一番初めに目についたのが腰の骨の歪みだったので、そこを綺麗にしてから親指の環境を見に行こうと思っていたら、腰の骨を施術した時点で「あ、治った!痛くない!」という事がありました。
後で関連事項を色々調べてみましたが結局、良くなった原理は謎のまま終わった事がありました。

今回も一応調べてはみますが原理は見つからないでしょう。

その後、腰の動きも十分に付いたので施術を終える事にしたのですが、さっきよりも更にシコリは小さくなっています。
全身をみるって本当に大事だなぁと思う一日でした。

…原因は分からないままだけど良くなったならいいですよね(笑)

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